2026年6月23日 火花から花火へ

先日のサッカーワールドカップ(W杯)では、日本代表がオランダ代表と2対2で引き分けました。しかも、主力である遠藤選手を欠いていた中での結果でした。続くチュニジア戦でも4対0で完勝し、3大会連続となる決勝トーナメント進出へ大きく前進しました。

その一方で、アジアの出場枠が増えたにもかかわらず、中国代表はアジア予選で敗退し、本大会への出場を逃しました。「お金」や「人口」が多いだけでは強くなれない――その現実に、私は正直、深い失望を感じました。

私が30数年前に来日した当時、日本では多くの子どもたちがグラウンドでサッカーをする姿をよく見かけました。その後、テレビ報道などを通じてヨーロッパでプレーする若者が増え、彼らは厳しいリーグで戦いながら、スピード、フィジカル、戦術理解、そして勝負強さを身につけ、日本代表へと持ち帰っています。

1993年に創設されたJリーグは、当時はまだ小さな火花に過ぎませんでした。

サッカーでは、組織力、走力、規律、そして細かな戦術を遂行する能力が重視されます。日本人には、約束事を守ること、仲間との連携を大切にすること、地道な反復練習を積み重ねることを得意とする傾向があります。そのため、日本の文化や国民性はサッカーというスポーツと相性が良いとも言われています。

2022年FIFAワールドカップでドイツとスペインに勝利したことにより、日本代表は世界の強豪と戦えるという自信を持つようになりました。何より、「勝てるかもしれない」というメンタルの壁を乗り越えたことは非常に大きかったと思います。

なぜ中国サッカーは強くなれないのか。このテーマは中国国内でも長年にわたり議論され続けています。その原因はいくつも挙げられますが、「短時間」や「お金」の問題ではなく、文化、制度、価値観が複雑に絡み合っているからではないでしょうか。

もし最も大きな理由を一つだけ挙げるとするならば、それは時間をかけて人材育成へ継続的に投資する姿勢の有無ではないでしょうか。

今回のW杯で日本代表がどのような結果を残したとしても、彼らは日本各地の人々の心に、きっと夏の夜空を彩る大きな花火を打ち上げてくれることでしょう。

30年前に灯った小さな火花が、今、美しい花火となって大輪を咲かせています。

日本サッカーの歩みは、「人を育てること」の大切さを私たちに静かに教えてくれているように思います。