2024年5月27日 仕事に「モノサシ」と「まなざし」を

花見をゆっくり味わう機会もないままに、
夏の始まりを感じる時期に入り、
お店から届いたお中元カタログの「早期割引」は目を引くような位置で、
それでも早めの購入意識が上がらないのはなぜでしょうか。

先日通りかかった店のウィンドウに飾られたトレンチコートに視線を吸い取られてしまいました。
そのトレンチコートを引き立てる下襟は、左右均等に美しく折り返され、
店員さんの説明では、青森県七戸町という場所ですべて国内生産、
修理やメンテナンスの受付も可能だそうです。
丁寧に作られているものをメンテナンスしながら長く着続けたい、
着用するにつれ生じる風合いの変化に愛着が湧いてきます。

中国の生産工場でよく日本の品質を商品作りのモノサシとして、
自社の商品を客観的に見つめ、打ち手を考える工場が増えています。
そこでモノサシに加えて独自の「まなざし」が生まれ、
彼らは目指すべき未来がどのようなものになるのか、
クオリティの高い商品には、単に美しく伝えるだけではなく、
日々の行動へ落とし込む、泥臭い作業に力を注ぐのが肝です。

人を心から共鳴させ、
お客様に対して、深く意味がある存在であり続けること、
他社に対して、圧倒的な違いをつくり続けること、
価値ある商品を提供し続けることは最も大きな社会貢献ではないでしょうか。
自分の仕事がどのようなモノサシで価値を測るか、
どのようなまなざしで将来を見据えるか、
どのような行動を選ぶかに悶々と自分との闘いが続きます。